洋書ブックレビュー

コミュニケーションの癖を知る5つの質問

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こんにちは!

本日も洋書ブックレビューをお送りします。

今回もこちらの本からコミュニケーションのコツをピックアップ。

21 Days of Effective Communication「21日間で学ぶ! コミュ力と社会的知性を高める習慣」 イアン・トヴォスキー・著

前回はこの本から“今すぐやめたい 印象を悪くする3つの話し方の癖”を紹介しましたね。今回は、5つの質問を通してコミュニケーションの癖と原因を探ります。

子育て中の方はぜひ子供の社交性を育むヒントにしてみくださいね。

まずは、著者のコーチングセッションに訪れたジェニーという女性のお話を紹介します。

ジェニーは、弁護士として働く30代半ばの女性。彼女は仕事上のメンターからこう言われたそうです。

「大きなクライアントに対しても自分の意見を言えないと、昇進は難しいよ」

ショックを受けたジェニーは自己主張に関する本をたくさん読み、セミナーにも参加しました。しかし、いくら対人能力を改善するテクニックを学んでも、キャリアアップするのに必要な自信を身につけられずにいました。

「どうすればいいか分からないんです」

著者との最初のコーチングセッションに訪れた時、彼女はそう言いました。

「反対意見をぶつけたり議論しないといけない時、頭の中が真っ白になって言葉が出てこないんです。なぜセミナーで学んだことを、その場でそのまま実践できないんでしょう? まるで自分の中の何かがそうさせないようにしているみたいです」

著者は発達心理学の観点から、彼女の問題を分析することにしました。

「もし良ければ、ご両親の性格や友人関係、あなたとどのようにコミュニケーションを取っていたか教えてもらえるかしら?」と著者はたずねました。

その後、こんな会話が続きます。

ジェニー:

「両親は寛大で我慢強い性格です。でも父はたまにカッとなって怒ることがあります。母は上手くいかないことがあると、時々不機嫌になります。二人にはそれぞれ友人がいてまあまあ社交的だと思います」

 著者:

「なるほど。あなたのご両親は、はっきり自己主張するタイプですか?」

ジェニー:

「うーん、どうでしょう。父はけっこうはっきり自分の意見を言うタイプだと思います。話の邪魔する人がいれば、それを指摘するような人なので。母はなんというか、本人は違うと言うと思いますが・・・」

著者:

「というと?」


ジェニー:

「母は心の奥で、女性は人の機嫌を損ねることを言うべきでないと思ってる気がします。説明が難しいのですが・・・母は直接私に女性は自己主張すべきでないと言ったことはありません。でも今考えると、母の友達は皆“パッシブ・アグレッシブ”な性格の人ばかりでした。母は自己主張の強い女性が好きでないと思います。昔から一人で遊んだり、静かにいい子にしている時に、母は一番褒めてくれました」

※パッシブ・アグレッシブとは、直接的でなく、怒りや不満を相手にそれとなく伝えること



(本文より)


話を続けるうちに、ジェニーの消極的な性格は、母親から引き継いだのだとわかりました。ジェニーの叔母はもっとストレートで裏表のない性格だったそうですが、遠くに住んでいたためロールモデルになりませんでした。その結果、ジェニーは対人関係スキルの多くを母親から学びました。

 
もしジェニーの父親が積極的に子育てをしていたら、彼からきちんと自己主張できるようなコミュニケーションの取り方を学んだことでしょう。でもそれは起こりませんでした。

社会的学習理論では私たちは幼少期に一番長く時間を過ごす大人から行動や価値観をインプットします。

このケースでは、母親が彼女のメインのお世話役だったため、ジェニーは自然と母親の振る舞いや考え方を引き継ぎました。大人になった今でも、ジェニーにとって自己主張することは幼少期の教えに反することなので、気まずく感じてしまうのは当然です。


この問題を解決するために、「母親のレプリカになる必要はない」と、自覚することから始めました。今までの思考パターンから抜け出す準備です。


次に、弁護士事務所で働く他の女性で、臆せずに自分の意見を言える人を見つけるよう伝えました。そして今まで潜在的に刷り込まれてきた教えを上書きするために、新しく見つけたお手本の行動と言動を真似して、自分の中に新しい価値観を定着させるようアドバイスしました。

なぜ同じ職場の人だったかというと、一番長い時間を過ごす相手をロールモデルにするのがより効果的だからです。過ごす時間が長ければ長いほど、その人の影響力が増します

その結果、著者のコーチングを受け始めてから数ヶ月後、ジェニーは晴れて昇進できました。

この例のように、私たちのコミュニケーションの癖や他者との関わり方は、親から引き継いでいる面が多くあります。

もしあなたが社交的で対人スキルに自信があるのなら、それはとても素晴らしいこと。この続きを読まなくても大丈夫です。

でももしあなたがコミュニケーション能力に対して何らかの悩みを抱えているとしたら、本書からピックアップした5つの質問があなた自分自身のことを深く知り、悩みを解決するヒントになるかもしれません。

さて、それでは本から5つの質問を紹介します。

質問1:両親は社交能力に長けていたか?

楽しく会話しながら対等な人間関係を築ける親に育てられた場合、子供も自然と健全な対人能力を身に付ける可能性が高まります。

逆に、会話が苦手な親を見て育った場合、子供が社交の場でどのように振る舞うべきか分からず悩む可能性が高まります。

自分はシャイな人間で社交性が低いと自己暗示をかけてしまっている人は、ご両親の姿と自分を重ね合わせていないか?チェックしてみてください。

質問2:両親に友達はいるか?

どんな交友関係を持ちたいのかは、人によって違います。 でも、友人が一人もいないというのは、おそらく普通ではありません。


親が他者に対して全く興味を示さない人だとすると、人への接し方を家庭で学べる機会がないので、興味を示してくれる人に対してどのように反応すれば良いか?子供が混乱するようになります。

あなたのご両親の友人関係を考えてみましょう。

質問3:家庭に対人関係に関するルールが存在していたか?

私たちは、一番身近な家族の行動や癖を引き継ぎやすい性質を持っています。

 
子供は大人の言うことよりも、実際に何をしたかに敏感に反応して吸収する生き物です。

 
あなたのご家庭には、「人付き合いとはこういうもの」「他者に対してこう振る舞うべき」といった、何らかの暗黙のルールが存在していましたか?

あなたはその影響を受けていませんか?

質問4:口論の後に関係を修復する方法、自分と違う意見への柔軟な考え方を両親が教えてくれたか?

意見の不一致は、近しい関係であれば避けることはできません。

相手の視点を理解してうまく問題を仲裁したり、 異なる考え方を柔軟に受け止めることを知らないと、議論することに強い恐怖を感じるようになります。

もしあなたが、「違う意見=自分への攻撃(敵)」と感じる癖があるとしたら、議論を通じて前向きに「対話」することを、ぜひこれから学びましょう。

質問5:両親は感情を表に出すこと、自己主張することを良いとしていたか?

著者は自分の気持ちをうまく表現する言葉を持たない人たちに、沢山出会ってきました。彼らに共通していたのは、強く感情を表に出すことに対してネガティブな反応を示す親に育てられたことです。

「伝えたいことがあるのに言葉が出てこない」

「自分の意見を言うのが恥ずかしい」 

「変なことを言っていないか気になる」

もしいつもこんな風に感じるなら、幼少時代に原因がないか考えてみましょう。

以上が5つの質問です。

ディープな質問ばかりで、ちょっと疲れたかもしれません(汗)

どんな回答をしたとしても、決して落ち込まないでくださいね。親から引き継いだ性格なのだからしょうがないと諦める必要もありません。なぜなら、知ることは変わることへの第一歩だから。 今のありのままの自分を受け入れてあげましょう。

ジェニーが良い例のように、「こんな人になりたい」というロールモデルを見つけ、彼らの行動や言葉をお手本にすることで、必ず変わることができます。

まずは「自分にはできない」を、「自分にもできるかも」と見方を変えることから始めてみてください。そうすれば、今まで

 自分にはできない

   ⬇

 チャレンジしない

   ⬇

 結果が出ない

だったのが、

自分にもできるかも

   ⬇

 頑張ってみる

   ⬇

 結果が出る

という好循環に変わり、 どんどん自信がついてくるはず。

コミュニケーション能力に自信がつくと、人と話すことが楽しくなるだけでなく、一つの会話からより多くのことを学べるようになりますよ。

さて、今回の洋書ブックレビューはいかがでしたか?


この本が、あなたがもっとポジティブに幸せになるきっかけになれば嬉しいです。

それではまた次回お会いしましょう!

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